Blog Post “SHOTGUN SPECIAL” STORY vol.4

“SHOTGUN SPECIAL” STORY vol.4
10月

8

2014

“SHOTGUN SPECIAL” STORY vol.4

春から夏にかけて吹く南からの風は、台風シーズンを迎える夏の終わりから徐々に北東の風に変わる。

8月後半から冬の北西風が吹き出す12月まで、外房の勝浦エリアを拠点にするサーファーには最高に季節になる。

フィリピン沖で発生した台風が沖縄の東に出ると、南のうねりが2日後には大きく回り込んだ東よりのうねりになって湾に入ってくる。

201410081615-00

晴天で風は弱い南。
サイズはないが長い波長のスウィートスウェルは、ビーチブレークをクローズアウトさせることもなく、千葉の各スポットでサーフ可能でサーファーも薄く拡がり、勝浦ベイエリアでは極上の波を数人で楽しめる。

台風が接近してくるとうねりは南が強くなる。
サイズが増し、風が北東に変わると波はパワフルで荒々しくなる。
ビーチはクローズアウトして外房では勝浦エリアが最後の砦となり、マリブにサーファーが集中して大混雑。
多くのサーファーが「マリブはいつも混んでる」という印象を持つのはそういうわけ。

普段は空いてて「武ちゃん、今日も貸し切りだね。」なんて友人と2人だけでサーフする事も少なくない。

そのマリブにもクローズアウトセットがはいるようになるとビッグウェーバー達はアウトサイドリーフに意識を向ける。
外房GUN CLUBの面々、腕に心得のあるローカルビッグウェーバー。
限られた数名の顔ぶれがSHOTGUN REEFや松部のアウトサイドにパドルアウトする。

昨シーズンは必ずしも台風の当たり年とは言えなかったが、少ないチャンスの中で秋分の日前後に届いたスウェルは記憶に残るものになった。
ある日のアウトサイドの波は、僕に「サーフィン人生最高」と言える経験を与えてくれた。
それはあの稲村クラシックと同じ台風からのスウェルだったと記憶する。

ファンなマリブが続きカメラマンが立つとプロサーファーも集まりフォトセッションが始まった。
レジェンド達の元気なお姿が見れるのもマリブならではの光景だ。
プロサーファーのホットアクションとレジェンド達のいぶし銀のレールワーク。

外房では今も昔もここがメインステージであることに間違いはない。

その日は、それを見学しながら潮が上げて来るのを待っていた。
浅いリーフにヒットしてあちらこちらでまとまり無くブレークしている波がまとまってくるのを予想してだ。

上げ潮に向かうにつれてうねりが厚くなり、サイズとパワーのある波だけがタップリと水を蓄えてSHOTGUNと松部のアウトサイド、それもサードリーフが8〜10フィートでブレークを始めた。

串浜の山の家に戻り、赤いSHOTGUN SPECIALを車に積み込むと、サーファーがうろつくマリブを通過して松部の港に車を走らせた。

バックナンバー
“SHOTGUN SPECIAL” STORY vol.1
“SHOTGUN SPECIAL” STORY vol.2
“SHOTGUN SPECIAL” STORY vol.3


筆者紹介

ishimaru

HIC JAPAN TEAM RIDER
石丸 義孝 – Yoshitaka Ishimaru

生年月日:1963.4.2

ホームポイント:マリブ 松部 SHOTGUN

ボードスペック
:5’10” x 20 1/8″ x 2 7/16″ Rocket Fish
:6’4″ x 18 1/4″ x 2 1/4″ Amplifire
:8’4″ x 19 5/8″ x 3+ SHOTGUN SPECIAL